大手取引所のBybit（バイビット）では、ローンチプールと呼ばれる独自の資産運用サービスを提供しています。
特定の通貨を預け入れるだけで新たなトークンが受け取れるため、多くの人が参加しているサービスです。
しかし、ローンチプールに参加したことがない人は、実際のやり方やメリット・デメリットなど、気になる点も多いですよね。
そこで本記事では、Bybitのローンチプールの概要や参加方法を解説します。
なお、この記事は2022年7月23日時点での情報です。
- ローンチプールは特定の通貨を預け入れると、無料で新しいトークンを獲得できるイベント
- 預け入れた通貨の枚数が減ることはなく、低リスクで資産を増やせる
- BybitでKYCレベル1を完了している個人アカウントであれば誰でも参加可能
- ローンチプールは不定期開催のため、予定は公式Twitterや公式サイトで要確認
Bybitのローンチプールに関するよくある質問にも回答しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
Bybit（バイビット）のローンチプールとは？
それではまず、Bybitのローンチプールがどんなサービスなのか紹介します。
ローンチプールの概要
Bybitのローンチプールは、特定の仮想通貨を取引所に預け入れる（ステーキングする）と、新たなトークンを無料で受け取れるサービスのことです。
預け入れる仮想通貨銘柄は、ローンチプールごとに変わります。
獲得できるトークンも、BIT・USDT・その他のトークンなど、各ローンチプールでバラバラです。
過去には、BITや新しく上場した通貨をはじめ、さまざまな銘柄のローンチプールイベントが開催されました。
預け入れたトークンは、いつでも払い戻しが可能です。
メリット
ローンチプールのメリットは、低リスクで仮想通貨の保有枚数を増やせることです。
ローンチプールでは決められた銘柄を預け入れておけば、現物の保有枚数は減らさずに新しいトークンを受け取れます。
そのため、とくに長期保有している特定の銘柄がある場合、その通貨を預け入れるだけで資産を増やせるということです。
また、ローンチプールはステーキングとよく似たシステムですが、従来のステーキングでは知名度の高い通貨を預け入れる傾向があります。
その点、ローンチプールではそれまでになかった新しい銘柄が対象になることが多いです。
より将来性の期待できる銘柄を早い段階で獲得できるのも、ローンチプールのメリットといえるでしょう。
デメリット
ローンチプールのデメリットは、預けている通貨が値下がりすると損失が出る可能性が高いことです。
たとえばBybitのローンチプールで、BITトークンを預け入れたとしましょう。
この場合、BITの価格が下がれば下がるほど資産の評価額も下がります。
そのため、ローンチパッドで新しいトークンを獲得したとしても、BITの損失で利益が相殺され、総資産額としてはマイナスになってしまうことも。
ただ、Bybitのローンチパッドでは、預け入れたトークンはいつでも払い戻しができます。
預けているトークンが大きく値下がりしそうな場合は、一旦ステーキングを解除し、様子を見てから再度預け入れを検討する、といった選択肢を取ることも可能です。
その他、ローンチプールは不定期開催なのもデメリットの1つ。
一般的なステーキングは常に参加できることが多いですが、ローンチプールのほうはいつ開催されるかわかりません。
どのタイミングでローンチプールが行われるのかこまめにチェックしなければならないのは、ユーザーからするとやや不便な点です。
Bybit（バイビット）のローンチプールに参加するための事前準備
ここからは、Bybitのローンチパッドに参加するための事前準備を紹介します。
Coincheckで仮想通貨を購入
ローンチパッドに参加するには、Bybitに預け入れるための仮想通貨が必要です。
Bybitで保有している仮想通貨がゼロの場合は、まず他の取引所で仮想通貨を購入し、Bybitに送金しなければなりません。
取引所はどこを使っても問題ありませんが、初心者は日本国内で多くのユーザーが利用している、Coincheckを使うのがおすすめです。
送金用に購入する通貨は、BTC・ETH・XRPなど主要銘柄を選ぶのが無難でしょう。
Coincheckでは日本円を入金したあと、販売所・もしくは取引所で任意の仮想通貨を購入すればOKです。
ただ、このときBybitで取扱いのない銘柄を購入すると送金できないので、Bybit側でも対応している通貨を選んでくださいね。
Bybitで口座を開設
Coincheckで仮想通貨を購入したら、次にBybitの口座開設をします。
Bybitで口座を開設する方法は以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
なお、Bybitのローンチパッドに参加するには、個人向け本人確認（KYC）レベル1の認証を完了する必要があります。
KYCレベルを1にしていない場合は、顔写真とIDの認証も早めに済ませておくといいでしょう。
Coincheckで購入した仮想通貨をBybitに送金
Bybitの口座開設まで完了したら、Coincheckで購入した仮想通貨をBybitに送金します。
送金する際は、まずBybitの現物資産ページで「Deposit（入金）」という画面を開いてください。
入金する銘柄を確認し、右横にある「Deposit（入金）」のボタンをクリック。
たとえばBTCの入金ボタンを押すと以下のような画面になるので、表示されているBTCの入金用アドレスをコピーします。
次にCoincheckの送金画面を開いて「宛先を追加/編集」というボタンを押してください。
「新規追加」のボタンをクリックすると新しい宛先の作成画面が開くので、下記のようにそれぞれの項目を埋めます。
- 通貨：送金する銘柄を選択
- ラベル：「Bybit」と入力（自分がわかりやすい名称ならなんでもOK）
- 宛先：先ほどコピーしたBybitの入金用アドレスを貼り付ける
- SMS認証コード：「SMSを送信」を押して届いたコードを入力
すべての項目を設定したら「追加」ボタンを押して、宛先登録を完了させます。
次に先ほどの送金用ページに戻り、登録した宛先を選択してください。
送金先サービス名は「その他」を選んで、Bybitの名前を入力しておきましょう。
あとは送金する仮想通貨の数量を入力して送金ボタンを押せば、Bybitへの送金は完了です。
なお、送金手続きをする際に入金アドレスなどを間違えると、資産を失ってしまうことがあります。
失った資産は戻ってこない可能性が高いので、入力ミスのないよう細心の注意を払ってください。
Bybitで着金を確認したら対象銘柄に交換
Coincheckで送金手続きをしたあとしばらくすると、Bybitに仮想通貨が入金されます。
着金を確認したら、入金した通貨をローンチプールで預け入れる銘柄へ交換する作業が必要です。
たとえばローンチプールに預ける銘柄はBITで、CoincheckからBybitへはBTCを送ったと仮定しましょう。
この場合、まずBTCをUSDTに交換して、そのあとさらにBITへ交換しなければなりません。
ちなみに、今回はわかりやすいようBTC→USDT→BITに交換する手順で解説しますが、Bybitには「BIT/BTC」の現物取引ペアもあります。
そのため、BTCをBITに交換したい場合は「BIT/BTC」を選べば、一度USDTに交換する手間を省略して、BITを用意することが可能です。
一度USDTに交換する場合は、まずBybitの現物取引ページを開いて、以下のように「BTC/USDT」の項目を選びます。
右側の項目を「Sell（売却）」に設定して、交換したいBTCの数量や価格を入力してください。
注文方法は以下の3つがあるので、自分が希望する方法を選ぶといいでしょう。
- Limit（指値注文）
- Market（成行注文）
- Conditional（条件付き注文）
各設定に問題なければ「Sell BTC」を押してBTCを売却すると、BTCがUSDTに交換されます。
USDTをさらにBITへ交換したい場合は、現物取引で「BIT/USDT」を選び、先ほど交換したUSDTでBITを購入（Buy）すればOKです。
Bybitの口座をまだお持ちでない方は以下のボタンより開設できます。
登録は無料で、3分ほどで完了しますよ。
Bybit（バイビット）のローンチプールの参加方法・やり方
それでは、実際にBybitのローンチプールに参加する方法を見ていきましょう。
今回は記事執筆時点で開催されている、MMCというトークンのローンチプールに参加するやり方を紹介します。
対象銘柄を保有しているか確認
まずはBybitにログインして、ページ上部の「Earn」にある「Launchpool」の項目をクリックします。
以下のような画面が表示されたら、預け入れるトークンと、獲得できるトークンをそれぞれ確認してください。
上記画像の場合はBITを預け入れると、年利200%でMMCを獲得できることがわかります。
条件を確認したら、自分のウォレットにBITに保有しているかどうかもチェックしておきましょう。
期間中に対象銘柄をステーキングする
対象銘柄を保有していることが確認できたら、期間中にステーキングをします。
先ほどのページで「Stake Now」のボタンをクリックすると、以下の画面に切り替わるはずです。
各条件を確認して「Amount」の欄に、預け入れるBITの数量を入力します。
最後に規約の同意事項にチェックマークを入れて、下にある「Stake Now」のボタンを押せばステーキング完了です。
計測後にトークンが配布される
ステーキングが完了すると計測期間の終了後に、報酬が資産運用アカウントへ配布されます。
ステーキングで獲得した報酬を確認したいときは、まず先ほどのローンチプール画面でページ右上にある「Order History」というボタンをクリックしてください。
そうすると以下のように、ローンチプールの運用状況が表示されるページに移るので、この画面でステーキングしたBITの数量と、獲得したトークンの数量を確認できます。
解除ボタンを押すと払い戻しも可能
ステーキングしたBITは、解除ボタンを押すといつでも払い戻しが可能です。
払い戻しをする際は、先ほど開いたステーキングのステータス画面で、右側に表示される払い戻しボタンをクリックします。
そうすると解除可能なBITの数量が表示されるので、払い戻したいBITの数量を入力して「払い戻す」ボタンを押しましょう。
これでステーキングしたBITの解除は完了です。
解除したぶんのBITは、自動的にByFiアカウントへ払い戻されます。
Bybit（バイビット）のローンチプールのよくある質問
最後に、Bybitのローンチプールに関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。
ローンチプールとローンチパッドの違いは？
ローンチプールは、特定のトークンを預け入れることで、新たなトークンを無料で受け取れるサービスです。
一方のローンチパッドは、取引所を介して新しいトークンを上場させる、トークンセールイベントのことをいいます。
ローンチプールでは預け入れた仮想通貨は減りませんが、ローンチパッドではあくまでも預けた仮想通貨を使って、新しいトークンを購入する仕組みです。
そのため、ローンチパッドで新規トークンを受け取った場合、購入に使われたぶんの仮想通貨は減ります。
ローンチプールは儲かりますか？
ローンチプールは特定の銘柄を預けるだけなので、現物資産は減りません。
そのため、儲かる可能性は高く、とくに長期保有で寝かせておくだけの通貨があるなら参加したほうがいいでしょう。
ただ、デメリットの項目でも解説したように、預けている銘柄の値動きによっては損失が出てしまう可能性もあるので、100%儲かるわけではありません。
短期売買するつもりの人は、預け入れる通貨の値動きに応じて、必要であれば解除や売却をして対応するのがおすすめです。
ローンチプールの予定はどうやって確認すればいいですか？
ローンチプールの予定は、Bybitの公式Twitterで確認してみてください。
Twitterは他のツールやブログなどよりも、早めに情報が解禁されます。
念のため、英語と日本語両方のアカウントをフォローしておけば、より早く情報を確認できますよ。
なお、Twitterだと詳細が出ないことも多いので、ローンチプールの開催が発表されたあとは、公式サイトでより詳しい情報を確認するのもおすすめです。
ローンチプールの運用状況の確認方法は？
ローンチプールの運用状況は、参加方法の項目で紹介したステータス画面で確認できます。
また、ローンチプールのページを開くと右上に表示される以下の画面でも、資産運用アカウントにある総資産額や日次収益を確認可能です。
ローンチプールは誰でも参加できますか？
基本的に、ローンチプールは誰でも参加できます。
ただし、KYCレベル1を完了していない人と、法人アカウントの場合は参加できません。
ローンチプールの収益の計算方法は？
ローンチプールで得られる収益は、全参加者が預け入れたトークンの総数と、ユーザーが預け入れたトークン数量の割合をもとに算出されます。
具体的な計算方法は以下の通りです。
ローンチプール報酬=（ユーザーが預け入れたトークン数量÷全参加者が預け入れたトークン総数）×ローンチプールの総配布数量
利回りの計算はトークンを預け入れた翌日に始まり、実際の日次収益は計測期間の次の日に資産運用アカウントへ毎日配布されます。
預け入れたトークンの払い戻しをした場合、その日の利回りは発生しません。
ローンチプールで複利運用できますか？
現時点だとローンチプールの複利運用はサポートされておらず、日次収益自体が追加の利回りを生み出すよう、自動で再運用されることはないようです。
複利運用のように獲得した収益を運用したい場合は、配布されたトークンを手動で入金する必要があります。
まとめ
Bybitのローンチプールでは、特定の通貨を預け入れると無料で新しいトークンを獲得できます。
預け入れたトークン自体は減らないので、低リスクで資産を増やしたい人にはうってつけのサービスです。
ローンチプールは不定期開催のため、BybitのTwitterや公式サイトの情報をチェックして、機会があればぜひ参加してみるといいでしょう。
- ローンチプールで預け入れる通貨と、獲得できるトークンをチェック
- 期間中に対象銘柄をステーキングする
- 計測後、条件に応じた数量のトークンが資産運用アカウントに配布される
- 解除ボタンを押せば預け入れたトークンの払い戻しも可能
Bybitの登録方法がわからないという方は以下の記事を参考にしてください。
写真付きで詳しく解説しています。