LUNA(Terra)はステーブルコインに関連する仮想通貨で、一時は時価総額ランキングで10位以内に入ったほどの人気銘柄として知られています。
しかし、2022年5月に起きたUST問題が原因となり、価格が暴落したことでも話題になりました。
LUNAの取引をしてみたいものの、Terraの具体的なプロジェクト内容や、LUNAの価格が急落した詳しい原因が気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Terraの特徴・購入方法・将来性などをUST騒動にも触れつつ解説します。
なお、この記事は2022年5月24日時点での情報です。
- Terraはステーブルコインを発行するプロジェクト
- Anchor ProtocolというDeFi関連のサービスも運営している
- UST騒動によりLUNAの価格は暴落
- 運営のリバイバル計画次第ではLUNAが復活する可能性もある
LUNA(Terra)の価格上昇が期待できるタイミングについても言及しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
Terra(LUNA)のプロジェクト概要
まずは、Terraのプロジェクト概要を解説します。
ステーブルコインを発行するプロジェクト
Terraは、ステーブルコインを発行・運営するために立ち上げられたプロジェクトです。
ステーブルコインとは、BTCやETHをはじめとする一般的な仮想通貨とは違い、米ドルなどと価格が連動するように設計された通貨のことをいいます。
多くの取引所で扱われている、USDTやUSDCがステーブルコインとして有名ですね。
Terraはこういったステーブルコインを発行し、ネット上での決済手段に用いることを目的にしています。
なお、Terraが発行しているLUNAはあくまでも独自のガバナンストークンであり、ステーブルコインではありません。
Terraが開発したステーブルコインは複数ある
世界中にはさまざまなステーブルコインがありますが、Terraでは以下のような通貨を発行しています。
- UST:アメリカドルに連動
- KRT:韓国ウォンに連動
- MNT:モンゴルトゥグルグに連動
とくに有名なのはUSTで、多くのトレーダーや投資家にも注目されている銘柄です。
また、Terraは分散型のステーブルコインを発行しているのも特徴の1つ。
たとえばステーブルコインとしてもっとも有名なUSDTは、米ドルを担保にした中央集権型システムを採用しています。
USDTの運営母体であるTether Limitedに法定通貨を預けると同額のUSDTが発行され、USDTを預けると法定通貨の引き出しができ、そのとき入金したUSDTは消失する仕組みです。
簡単にいうと、USDTは1つの会社がトークンや法定通貨の発行・管理をしています。
そのため、中央集権者である企業が不正をする、もしくは法定通貨を預けている銀行が破綻すると、プロジェクト自体が崩壊する可能性があるということです。
実際にUSDTでは、Tether Limited会社がUSDTと同額の法定通貨を保有していないのではないかといった疑問の声も、一部の人からは挙がっていました。
しかし、Terraは中央に管理者がいないので、運営会社の不正や通貨の急な発行中止などのデメリットを避けられるのが利点です。
Anchor Protocolというプラットフォームを提供している
Terraは、Anchor ProtocolというDeFi関連のプラットフォームを提供しています。
Anchor Protocolではステーブルコインのステーキングや貸し借りができ、通貨を預け入れると高利率の金利収入を得られるのが特徴です。
基本的には、Terraが発行しているUSTをプロトコルに預け入れることで報酬を獲得できます。
ただし、後述するUST問題でLUNAの価格が暴落し、今後の流動性が担保されないことが懸念され、現時点だと正規のステーキング報酬は見込めないようです。
UST騒動でLUNAの価格も暴落した
ステーブルコインとして多くの人から支持されていたTerraですが、2022年5月に起きたUST騒動により、LUNAの価格は暴落しています。
Terraが発行しているUSTは、LUNAを担保として価格を維持している通貨です。
たとえば米ドルに連動しているUSTが目標価格よりも高くなった場合、LUNAによってUSTの供給量が増えて、市場価格が下がります。
逆にUSTが目標価格よりも低くなると、USTの供給量が減って価格が安定する仕組みです。
Terraのプロジェクトが始まって以降、上記のシステムに問題は生じることなく、USTの価格も安定していました。
しかし、2022年5月7日にTerraのAnchor Protocolからおよそ14億ドル相当のUSTが出金され、翌日には2億8,500万ドルほどのUSTが取引所で売却されます。
上記の現象により、LUNAの価格も10%ほど下落しました。
そして同年の5月10日、LUNAの時価総額がUSTを下回ったことが引き金となり、LUNAやUSTを保有していた人達が通貨を売却し始めます。
暴落するLUNAを救済するべくTerraform Labsが対策チームを立ち上げますが、あまり効果は得られず、LUNAを扱っていた多くの取引所が出金停止や証拠金・現物取引の廃止を発表。
そのあと各取引所でLUNAの出金や取引が再開されますが、価格が回復することはなく、一時は0.015円あたりまで暴落しました。
LUNAの価格は2022年5月初旬あたりは10,000円前後を推移していたので、100万分の1以下になった歴史的な大暴落として、仮想通貨界隈にも大きな混乱を招きました。
なお、一部の人からは「LUNAの出金や大量の両替は誰かが意図的に行った」という指摘もありますが、犯人や真偽は不明のようです。
Terra(LUNA)のトークン情報
ここからは、Terraの独自トークンであるLUNAの詳細を解説します。
概要
項目 | Terraの詳細情報 |
---|---|
トークン名 | Terra |
トークンシンボル | LUNA |
トークン総額 | 1,000,000,000LUNA |
LUNAは、Terraのネイティブトークンおよびガバナンストークンです。
ガバナンストークンとは、プロジェクトに関する投票権を与えられた通貨のことをいいます。
総発行枚数は10億枚ですが、各ステーブルコインの発行に上限枚数はありません。
発行の目的
LUNAは、Terraが開発するステーブルコインの価格維持や管理をするために発行されました。
USTをはじめとするTerra社のステーブルコインは、LUNAを基軸にしてシステムが成り立っています。
また、LUNAにはガバナンストークンとしての役割もあるので、プロジェクトの運営や方針決定をすることも発行目的と考えられるでしょう。
使用用途
LUNAはステーブルコインの価格を安定させるために使われますが、それ以外には以下のような使い道があります。
- ステーキング
- ガバナンス
- 手数料(ガス代)の支払い
LUNAを預け入れてステーキング報酬を得る他、トークンを保有しておきTerraの投票に参加するのも用途の1つです。
また、Terraプラットフォーム上の決済で発生した取引手数料の支払いにもLUNAが使えます。
Terra(LUNA)の購入方法は?
LUNAトークンは、海外の取引所で購入可能です。
LUNAを扱っている取引所は複数ありますが、今回はそのなかでも日本人からの評価が高いBybitでの購入方法を紹介します。
BybitでLUNAを購入する場合、まずログインしてトップメニューにある「Trade」のメニューから「LUNA/USDT」ペアを選んでください。
ここではLUNA/USDTペアの購入方法で進めますが、同じ手順でLUNA/USDCペアも選択可能です。
ペアを選ぶと以下の画面に切り替わるので、右側の項目で購入したいLUNAの数量や注文方法を設定しましょう。
注文方法は、以下3種類のうちいずれかを選べます。
- Limit(指値注文)
- Market(成行注文)
- Conditional(条件付き注文)
仮想通貨の初心者は簡単な成行注文から始めるのがおすすめですが、慣れてきたらより高度な設定ができる指値注文や条件付き注文にも挑戦してみるといいですよ。
設定が終わったら下部にある「Buy LUNA」のボタンを押して、LUNAの購入は完了です。
購入画面の設定を「Sell」に変更して上記と同じ手順を踏むと、LUNAの売却もできます。
Bybitの口座をお持ちでない方は以下のボタンより開設可能です。
登録は無料で、3分ほどで完了します。
Terra(LUNA)の将来性は?今後復活する可能性はある?
続いて、Terraの将来性について見ていきましょう。
運営のリバイバル計画次第では復活する可能性もある
運営の今後のリバイバル(復興)計画次第では、LUNAの価格がある程度回復する可能性はあります。
現状、UST問題でLUNAの価格が暴落したことを受け、市場ではLUNAの保有や売買に躊躇している人がほとんどです。
以前までLUNAに投資していた人も、リスクを負ってまで取引をしている人はあまりいないでしょう。
しかし、Terraはもともと需要の高いプロジェクトとして注目されていました。
LUNAの暴落後、運営陣はTerraチェーンのコードをコピーして再構築するなど、リバイバル施策も提案しています。
もしこういった計画がプラスの方向に進めば、元の価格まではいかずとも、1円台や10円台といった価格帯まで回復する可能性もゼロではありません。
ただ、2022年5月20日に行われたLUNAリバイバル計画の投票期間中、運営が内容を一部修正したことに対し、コミュニティメンバーからは非難の声も挙がっているようです。
上記の点をふまえると、復興の明確な方向性が決まっているとは考えづらく、すぐにLUNAが復活するのは難しい状況が続くでしょう。
暴落を逆にチャンスと捉えている人もいる
LUNAの暴落で大きな損失を出してしまった人がいる一方で、逆にチャンスと捉えている人も多くいます。
仮想通貨の世界では現物取引だけでなく、レバレッジをかけた取引も可能です。
レバレッジ取引では価格が高いときに売り注文を出し、価格が下がったタイミングで買い注文を出すと、その差額を利益として得られるショートポジションというものがあります。
LUNAの暴落時にこのショートポジションを保有することで、爆益を出した人も多くいたようです。
たとえば以下のツイートをした人は、LUNAの暴落前にショートで入り、原資の十倍以上になるほどの利益を得ています。
上記とは逆に、LUNAが極端に暴落した際に底値でロングポジションを持ち、少し価格が回復したタイミングで売却して、プラス収益になっている人もいました。
また、LUNAの価格が大きく下がっているときに数百円から数万円程度の小額分のみ現物を購入し、価格の回復を狙っている人もいます。
このように、仮想通貨は暴落したからといって必ずしも損失になるわけではありません。
LUNAの取引をする人が増えれば、今後価格が徐々に上がる可能性もあります。
もちろん歴史的な暴落をしているので細心の注意は必要ですが、リスク管理を徹底したうえで、LUNAの売買を続けるのも1つの戦略でしょう。
なお、ここで紹介している内容はあくまでも筆者独自の見解であり、LUNAの将来性を保証するものではありません。
Terra(LUNA)の価格上昇が期待できるタイミングは?
LUNAの売買をするとして、どんなときに価格が上昇するのか気になっている人もいますよね。
そこで、LUNAの価格が上がりやすいタイミングについて解説します。
Terraのリバイバル計画がうまくいったとき
LUNAの価格が上がるタイミングとしてまず考えられるのは、Terraのリバイバル計画がうまくいったときです。
将来性の項目でも解説した通り、LUNAが暴落している現状では、今後のプロジェクトにおいて何かしらの良ファンダがないと価格が回復するのは難しいでしょう。
逆に運営が投じる復興戦略によっては、価格が大きく上昇する可能性はあります。
Terraform Labs社の共同創設者・Do Kwon氏は2022年5月17日に、Terraの復興に向けた2つ目のアイディアとなる「Terraエコシステム復興プラン2」を発表しました。
この提案は簡単にいうと、Terraのシステムをアルゴリズム型ステーブルコインを含まない新しいチェーンに分ける、というものです。
再構築された新チェーンのLUNAは、LUNCやUSTの保有者を含む特定の人に対し、エアドロップとして配布されるとのこと。
上記のようなブロックチェーンの修正や防衛対策がいい方向に向けば、LUNAの価格上昇の見込めます。
ただし、現時点だとリバイバル計画は投票段階であり、まだ正式に決定したわけでもないので、慎重に動向をうかがいたいですね。
他の取引所に上場したタイミング
LUNAが他の大手取引所に上場したときも、価格の高騰が期待できるでしょう。
LUNAに限らず、仮想通貨は有名な取引所に上場すると価格が暴騰する傾向にあります。
価格が上がる理由は、より多くのユーザーに取引されることで流動性が上がり、それが通貨の価格にも影響するためです。
LUNAは既に知名度の高い銘柄で、Bybit以外にもBinanceやKuCoinをはじめとする多数の取引所で扱われています。
その一方、Coinbase ExchangeやDEXなど、上場していない取引所も多いです。
また、日本でLUNAの売買ができる取引所は1つもありません。
日本の取引所がLUNAを扱う可能性は低いですが、海外の取引所に上場する可能性はあります。
そうなればLUNAの信頼度や流動性が上がり、価格上昇の要因にもなり得るでしょう。
仮想通貨市場全体の価格上昇
LUNAの価格が上がりやすいもう1つのタイミングは、仮想通貨市場全体の価格が上昇したときです。
2022年5月にLUNAが暴落したのはUST問題が一番の理由ですが、それと連動するようにBTCの価格も下がりました。
さらに仮想通貨市場はBTCの価格に全体がつられる傾向にあるため、現時点では仮想通貨全体の価格が下落傾向になっています。
そのせいか、底値をつけたと思われたLUNAもなかなか価格を戻せないでいる状況です。
しかし、仮想通貨はBTCを筆頭にして市場全体が上昇ムードになる、いわゆるバブルのような相場が来ると、いろいろな銘柄の価格が上がりやすくなります。
実際に2021年は仮想通貨バブルと呼ばれるような年になり、多くの銘柄が史上最高値を更新しました。
現状は低めの価格帯を推移しているLUNAですが、市場全体が再度上昇ムードになれば、価格の高騰が起きる可能性もあるでしょう。
ただ、2022年5月に仮想通貨市場の価格が落ちて以降、極端な価格上昇を見せた銘柄はほとんどなく、しばらくは難しい相場が続くと予測されます。
とくにBTCの動向はLUNAの価格にも大きな影響を及ぼすので、今後も注視しておきたいところです。
仮想通貨は目の前のチャンスをしっかりと掴むことが大事です。
絶好のタイミングを逃さないためにも、Bybitには今のうちに登録しておいてくださいね。
まとめ
LUNAは、米ドルと値動きが連動するステーブルコイン関連の仮想通貨です。
Terraが発行しているステーブルコインは複数あり、Anchor Protocolというステーキングや通貨の貸し借りができるプラットフォームも提供しています。
UST騒動により現状LUNAの価格は暴落していますが、なかには価格の急落をチャンスと捉えている人もいるようです。
また、価格が暴落したからといって必ずしも損失になるとは限らず、LUNAのショートポジションを持ったり底値で購入したりして、利益を出している人もいました。
Terraの運営陣による復興計画がいい方向に進めば、LUNAの価格がある程度まで回復する可能性もあります。
もちろん無理に購入する必要はありませんが、今後の動向もうかがいつつ、LUNAの取引チャンスを狙ってみるのもいいかもしれませんね。
- LUNAは海外取引所のBybitで購入できる
- Bybitでは現時点だとLUNA/USDTペア、もしくはLUNA/USDCペアの現物取引に対応している
- 他の海外取引所でもLUNAの取引は可能
Bybitの登録でつまずいている方は以下の記事を参考にしてください。
どこよりもわかりやすく解説しています。