海外に拠点を置く仮想通貨取引所のなかでもユーザー数が多く、大手の取引所といえるBybitとFTX。
しかし、利用していない人からするとBybitとFTXはなにが違っていて、それぞれの取引所にどんなメリットがあるのかいまいち分かりませんよね。
そんな人のために、本記事ではBybitとFTXを比較しながら、両社でどんな違いや強みがあるのかを解説します。
記事の後半では、Bybitがおすすめな人・FTXがおすすめな人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を読めばBybitとFTXのどちらが自分にぴったりかがわかります。
相性の良い取引所で快適に仮想通貨のトレードをしましょう。
目次
Bybit(バイビット)とFTXの比較表
まずは比較表を使って、BybitとFTXの違いを見てみましょう。
項目 | Bybit | FTX |
---|---|---|
取扱い銘柄数 | 25種類 | 40種類以上 |
レバレッジの倍率 | 最大100倍 | 最大101倍 |
取引手数料 | メイカー:-0.025% テイカー:0.075% | メイカー:0.02% テイカー:0.07% |
日本語対応 | あり | あり(一部のみ) |
ゼロカットシステム | あり | あり |
スマホアプリ | あり | あり |
本人確認登録 | 不要 | 不要 |
トレードできる銘柄の数はFTXのほうが多いです。
取引手数料に関しては、メイカー注文だとマイナス手数料になるBybitのほうが安いといえるでしょう。
ただし、それぞれの取引所で注文する金融商品ごとに手数料が違うため、取引方法によってはFTXのほうが安くなる場合もあります。
その他のゼロカットシステムやスマホアプリ、本人確認の有無については大きな違いはありませんでした。
Bybit(バイビット)の強み
それではここから、BybitとFTXのそれぞれでどんな強みがあるのか紹介します。
まずは、Bybitの強みから見ていきましょう。
チャート画面が見やすく、誰でも使いやすい
チャート画面が見やすく誰でも使いやすいのは、Bybitの特徴です。
たとえば現物取引の場合、以下の画面のようにシンプルなロウソク足でチャートが表示されます。
必要があればロウソク足をラインやバーに変えたり、各種インジケーターを表示させたりなど、自由に設定可能です。
注文方法も簡単で、成行注文や指値注文のなかから好きな注文方法を選び、あとは買い・売りのボタンを押すだけ。
難しい操作がないため、初心者でも迷わずに売買の注文ができます。
また、Bybitでは指値注文の数量を視覚的に表示した、デプスチャートという画面が使えるのも特徴です。
デプスチャートを見れば、買い注文と売り注文のどちらが強いかをひと目で判断できるので、短期的なトレードの判断材料として役立ちます。
その他、Bybitでは現物取引やレバレッジ取引など各取引方法によって違うチャート画面が利用でき、どれもシンプルで分かりやすい設計です。
とくに仮想通貨のトレードに慣れていない初心者にとっては、非常に使いやすい取引所といえます。
メイカー(指値)注文だと取引手数料がマイナス
メイカー注文だと取引手数料がマイナスになるのは、Bybitを使うメリットです。
メイカー注文とは、指値注文をするときに取引板にはない価格を設定して注文を出す方法のこと。
メイカーは他のトレーダーに流動性を提供する注文方法なので、既存の価格で注文が約定するテイカー注文よりも、手数料が安く設定されていることがほとんどです。
Bybitでは、メイカー注文だと手数料が-0.025%に設定されているため、メイカーとして取引が約定すれば実質的に手数料分が利益になります。
また、現物注文の場合はテイカー手数料が0.1%で、メイカー手数料は0%に設定されており、どの方法でトレードしても取引手数料は安めです。
FTXも他の取引所に比べると手数料は安いものの、メイカー注文だと手数料がマイナスになるBybitのほうが手数料の面では優秀といえそうですね!
日本語対応で迷わずに取引可能
Bybitでは公式サイトやトレード画面、さらにはメールにいたるまで、すべて日本語に対応しています。
そのため、英語に自信のない人や海外の取引所を利用するのがはじめての人でも、迷わずに使えるのは大きな強みです。
トレード画面も日本語に対応しており、注文する際に操作方法で迷うこともありません。
もしトレード方法や入出金などでわからないことがあれば、日本語サポートへの問い合わせもできます。
残念ながらFTXのほうは、ヘルプページなどの一部のみ日本語に対応しているものの、トレード画面やメールは日本語に対応していません。
他の言語だと不安な人や、日本語対応の取引所を使いたい人は、Bybitの利用を検討してみるのがおすすめです。
キャンペーンを頻繁に実施している
Bybitでは、口座開設や初回入金などを対象にしたボーナスキャンペーンを頻繁に実施しています。
2021年8月時点では、以下のキャンペーンを実施中です。
- トレードデビュー応援キャンペーン
- ともだち紹介キャンペーン
トレードデビュー応援キャンペーンでは、はじめてBybitに入金した人全員を対象に、10ドル相当のクーポンがプレゼントされます。
ともだち紹介キャンペーンでは、紹介コードから友人がBybitに登録したあと規定の条件をクリアすると、紹介した人とされた人の両方が20ドル相当のボーナスを獲得可能です。
もらったクーポンやボーナスは、実際の取引をする際に証拠金として使えます。
上記の他にも、Bybitでは期間限定のさまざまなキャンペーンを行っています。
FTXもキャンペーンを実施していることはありますが、Bybitと比較すると頻度が少なく不定期なので、利用できる機会はあまりありません。
キャンペーンを利用してお得に仮想通貨の取引をしたいなら、Bybitのほうが優れているといえそうです。
トレードバトルに参加できる
トレードバトルに参加できるのも、Bybitの強みです。
トレードバトルとは、名前の通り仮想通貨のトレーダー同士で行うバトル形式の大会で、ランキングの上位に入賞すると報酬がもらえます。
Bybitは過去にいくつものトレードバトルを行っており、賞金総額が200BTCの大会もありました。
バトルはチームに分かれて戦う場合もあれば、個人でランキングを競う場合もあります。
FTXをはじめ、他にもトレーダーバトルを行っている取引所はありますが、そのなかでもBybitのトレードバトルは規模が大きいのが特徴です。
バトルを開催している頻度も多く、時期によっては日本人向けの大会を行っていることも。
ちなみに、2021年8月18日からはBybitで「WOST 2021」という大会が開催されます。
参加するためには一定の資産が必要ですが、プロのトレーダーによる本格的なバトルが観戦できるので、トレードスタイルや手法の参考にもなるはずです。
大会によっては参加するだけで少額の賞金がもらえる可能性もあるため、興味のある人はぜひチェックしてみてください。
BitDAOへの出資を行っている
Bybitは、BitDAOへの出資を行っています。
BitDAOとは、Defi関連のプロジェクトを支援するために設立された自律分散型の組織です。
簡単にいうと、将来性が期待できるDefiプロジェクトに支援やサポートを行う組織ですね。
BitDAOへの出資には、ペイパルの創業者であるピーター・ティールやドラゴンフライキャピタルをはじめ、さまざまな投資家や企業が参加しています。
そしてBybitは、BitDAOに年間1,000億円規模の出資・バックアップをしていく声明を発表しました。
そのため、BitDAOの支援は実質的にBybitが主導していることになり、いま世界中で注目されているプロジェクトです。
また、BitDAOでは「BIT」というガバナンストークンを発行します。
ガバナンストークンとは、プロジェクトのアップグレードやパートナシップなど、組織の意思決定や新たな提案をするときに使われるトークンのことです。
BitDAOへの支援はBybitが主導していることもあり、BITはBybitに上場する可能性が高いという声も挙がっています。
もしBITが大手の取引所であるBybitに上場すれば、BITの価値向上も十分に期待できるでしょう。
Defi関連のプロジェクトは世界的にも大きな盛り上がりを見せているので、Bybitが出資しているBitDAOにもぜひ注目してみてください。
仮想通貨初心者なら、わかりやすくて日本語OKのBybitでトレードデビューを果たしましょう。
登録は3分ほどで完了します。
FTXの強み
続いて、Bybitに並ぶほど人気の取引所であるFTXの強みを紹介します。
トレードできる仮想通貨の種類が多い
FTXの強みとしてまず挙げられるのは、トレードできる仮想通貨の種類が多いこと。
FTXではBTCやETHなど有名な仮想通貨はもちろん、ADA・MKR・BNBなど、日本の取引所では扱われていない種類豊富なアルトコインを取り扱っています。
その数は40種類以上あり、銘柄数が25種類のBybitに比べると、FTXのほうが多いことが分かりますね。
そのため、いろいろな種類の仮想通貨をトレードしたい人にとっては魅力的な取引所といえます。
FTXは年々ユーザーの数が増えているので、今後はさらにトレードできる仮想通貨の種類も増えるでしょう。
さまざまなデリバティブ取引が可能
さまざまなデリバティブ取引が可能なのも、FTXの強みです。
デリバティブ取引とは、仮想通貨・金利・債券・株式など、金融商品から派生した取引のこと。
FTXでは、主に以下6種類のデリバティブ取引ができます。
- 現物取引:一般的な仮想通貨の現物取引
- 先物:レバレッジをかけられる仮想通貨の先物取引
- 無期限先物:いわゆる仮想通貨FX
- レバレッジトークン:レバレッジ機能のあるトークンを使った取引
- MOVEコントラクト:BTCの価格変動率に合わせて行う取引
- オプション取引:一定の期日や期間内に、特定の価格で取引できる権利を売買するもの
仮想通貨の現物取引や先物取引の他、大口や機関投資家向けのオプション取引や、レバレッジトークンを使った取引も可能です。
Bybitでもデリバティブ取引はできますが、FTXではさらに多くの取引方法に対応しており、より自分のトレードスタイルや資産状況に合った取引ができます。
取引方法が多いとその分操作やルールも複雑にはなるものの、仮想通貨トレードの上級者にとって、さまざまな取引ができるのは大きなメリットです。
独自トークンのFTTを発行している
独自トークンのFTTを発行しているのも、FTXの強みでしょう。
BinanceのBNBやHuobi GlobalのHTなど、ここ最近は取引所独自のトークンが人気を集めていますよね。
FTXでもFTTという独自トークンを発行しており、FTTを使えば手数料が割引になります。
その他、一部の通貨を送金するときの手数料が無料になったり、IEOというサービスで必要だったりなど、FTTの使い道はさまざま。
また、FTT自体の価格も2021年の年明け頃から現在にかけておよそ10倍になっており、今後はさらなる値上がりも期待できます。
FTXではFTT以外にも、BNBやOKBといった取引所の独自トークンを扱っているので、FTTとあわせてそういった銘柄もチェックしてみるといいかもしれません。
ステーキング・レンディングサービスを利用できる
ステーキングやレンディングサービスを利用できるのも、FTXの強みの1つです。
ステーキングとは、トレーダーが規定の仮想通貨を口座のなかでロック状態にしておき、ネットワークの維持などに関わる見返りとして報酬を得られるサービスのこと。
レンディングは、口座に預けている仮想通貨を第三者に貸し出し、その利息として報酬を得ます。
どちらも資産運用をするための代表的なサービスで、口座に保有している仮想通貨をうまく活用すれば、年に数%~数十%の報酬を得ることが可能です。
FTXではとくにレンディングサービスに力を入れており、高年利の報酬を得られるのが特徴。
USD関連のレンディングでは、過去に100%近い年利にまで上がったこともありました。
もちろん年利は変動制なので常に高年利を受け取れるわけではありませんが、長期的に資産を運用したいなら利用してみる価値は十分にあります。
実はBybitでも2021年の春あたりから、Defiマイニングやクラウドマイニングといった資産運用に活用できるサービスを開始しました。
しかし、Bybitの資産運用サービスはまだ始まったばかりなので商品自体が少なく、参加しているユーザーもそれほど多くないのが現状です。
そのため、ステーキングやレンディングで資産運用をしたいなら、FTXに登録してみるといいでしょう。
ユニークなイベントを開催していることがある
FTXでは、他の取引所ではあまり見ないようなユニークなイベントを開催していることがあります。
たとえば、2020年6月にはFTX主催のトレードバトルを開催していました。
Bybitのトレードバトルと同じく、軍資金をもとにバトルに参加し、上位に入賞すれば賞金がもらえるというものです。
その他、FTXでは「PRESIDENT 2020 Token」というアメリカ大統領選にまつわるイベントや、2021年の東京オリンピックに向けた先物市場イベントなども行っていました。
期間限定のおもしろいイベントを多数開催していることがあるので、通常の仮想通貨トレード以外のイベントにも興味がある人はチェックしてみるといいでしょう。
FTXもあわせて登録すればさらに仮想通貨の楽しみが倍増します。
登録は無料です。
結局どちらの取引所を選ぶべき?
ここまでBybitとFTXについて紹介しましたが、両者で特徴や強みが違うので「結局どちらを選べばいいの?」と迷ってしまう人もいますよね。
そんな人のために、Bybitがおすすめな人とFTXがおすすめな人をそれぞれ紹介します。
Bybit(バイビット)がおすすめな人
Bybitがおすすめなのは、以下のような人です。
- まだ仮想通貨のトレードに慣れていない初心者
- 手数料を安く抑えたい人
- 日本語対応の取引所を使いたい人
- キャンペーンを活用しながら仮想通貨の取引をしたい人
- トレードバトルに参加してみたい人
Bybitは他の取引所に比べると、トレードするときの画面や操作方法が分かりやすいのが特徴です。
トレード画面やメールは日本語にも対応しているため、とくに仮想通貨のトレードに慣れていない初心者にはおすすめの取引所。
キャンペーンを利用して仮想通貨の取引がしたい人や、トレードバトルに参加してみたい人にも向いています。
また、BybitはBitDAOへの出資を行っており、BitDAOのトークンであるBITはBybitに上場する可能性が高いです。
もし今後BITがBybitに上場すれば、トークンとしての価値も飛躍的に上がるでしょう。
そのため、Defi分野のプロジェクトに興味がある人や、新しい銘柄のトレードをしてみたい人はBybitに登録してみてはいかがでしょうか。
まずは、使い方が簡単でお得にトレードできるBybitで仮想通貨取引を始めましょう。
大注目のBITも要チェックです。
FTXがおすすめな人
FTXがおすすめな人は、以下の通りです。
- 仮想通貨のトレード経験がある中級者~上級者
- 仮想通貨の種類が多い取引所がいい人
- 取引所の独自トークンを保有してみたい人
- ステーキングやレンディングで長期的な資産運用をしたい人
- 仮想通貨のイベントに興味がある人
FTXでトレードできる銘柄数はBybitよりも多く、その数は40種類を超えます。
仮想通貨の現物取引や先物取引をはじめ、さまざまなデリバティブ取引ができるのもFTXの強みです。
ただし、取引方法が多いとその分操作やルールも複雑になります。
そのため、FTXはどちらかというと仮想通貨の初心者よりは、中級者~上級者におすすめです。
FTXの独自トークンであるFTTをはじめ、BNB・HT・OKBなども扱っているため、取引所の独自トークンを保有してみたい人にも向いています。
また、FTXは高年利のステーキングやレンディングサービスが利用できるのも特徴です。
レンディングやステーキングに参加して長期的に資産運用をしたい人にも、FTXに登録してみることをおすすめします。
それぞれに魅力的なメリットがあります。
2つの取引所を使い分けていいとこ取りをしましょう。
まとめ
BybitとFTXでは、トレードできる仮想通貨の種類や取引方法の数、資産運用のしやすさなどに違いがあります。
仮想通貨の初心者には操作が簡単で使いやすいBybit、中級者~上級者には取引方法が豊富なFTXがおすすめです。
とはいえ、それぞれの取引所で特徴やメリットがあるため、必ずしもどちらかの取引所に絞る必要はありません。
迷ったときは両方の取引所に登録しておき、売買したい銘柄や自分のトレードスタイルに合わせて使い分けてみるのもいいでしょう。